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外国人の番号だけ「英字2文字」だった——台湾の統一證號が新式に変わり、旧番号が2031年に消える理由

台湾の外国人向け識別番号「統一證號」は、2021年1月から国民身分証と同じ「英字1文字+数字9桁」に変わった。旧式番号は2030年末で使えなくなる。ネット予約で弾かれ続けた番号の歴史と、在住者が確認すべきことを整理する。

2026-11-02
統一證號居留証外国人制度台湾

台湾の国民身分証の番号は、英字1文字と数字9桁でできている。台湾で暮らす外国人の番号は、長いあいだ英字2文字と数字8桁だった。

桁数は同じ10桁。違うのは2文字目が英字か数字か、だけである。

このたった1文字の違いが、外国人を台湾のネット社会から締め出していた。鉄道の切符をオンラインで予約しようとしても、通販サイトで会員登録しようとしても、入力欄の形式チェックで弾かれる。システムは「英字の次は数字」と決め打ちしていたからだ。

2021年1月2日の切り替え

内政部移民署は、2021年1月2日から新式の「外來人口統一證號」の付与を始めた。新しい形式は英字1文字と数字9桁。国民身分証と同じ構造になった。

移民署の案内によると、2021年1月1日以前に発行された番号が旧式、1月2日以降に発行されたものが新式である。

2文字目の数字にも意味がある。中央社の報道が伝えた移民署の説明では、新式番号の2桁目は「8」が男性、「9」が女性を表す。国民身分証の2桁目は性別を1と2で表すので、外国人の番号は8と9で同じ位置に性別を持ち、しかも国民の番号と重ならない設計になっている。

国立清華大学の留学生向け案内には、新旧の対応例として、新式「A800000014」が旧式「AC0****014」に対応する例が示されている。先頭の英字は引き継がれ、2文字目の英字が数字に置き換わった形だ。

なぜ変えたのか

中央社の報道によれば、この変更は2018年に欧州商会などの外国人側からの提案を受けて内政部が検討を始めたものだった。理由として挙げられたのは、番号の使い勝手を改善すること、外国人の台湾への帰属意識を高めること、そしてオンラインでの切符予約や買い物を便利にすることである。

三つ目の理由が一番切実だった。番号の形式が国民と違うというだけで、民間のシステムは外国人を想定外の存在として扱ってきた。システムを作る側が外国人の番号を知らなかったのではない。知っていても、全員分の例外処理を書くのは面倒だった。

役所が民間のシステムを一つずつ直すより、外国人の番号のほうを国民の形式に合わせるほうが早い。台湾政府はそちらを選んだ。

旧式番号は2030年末まで

移民署の同じ案内では、旧式番号は2030年12月31日まで使用でき、2031年1月1日から使用停止になるとされている。2021年からの10年間が移行期間ということになる。

切り替えの方法は、原則として「ついでに」だ。居留証の延長、記載事項の変更、再発行などの手続きをするときに、あわせて新式番号の証件に切り替わる。わざわざ番号の変更だけのために窓口へ行く必要はない設計になっている。

番号の変更だけを単独で申請することもでき、その場合も今持っている証件の有効期限は変わらない。

新しい証件には、旧式番号も併記される。居留証なら裏面に、旧番号が照合用として記載される。移民署のサイトには新旧の番号を照会できるページも用意されている。

在住者が確認しておくこと

居留証(ARC)の更新を毎年している人は、すでに新式番号に切り替わっている可能性が高い。居留証の表面の番号の2文字目が数字なら新式、英字なら旧式である。

確認しておきたいのは、旧式番号で登録したままになっている機関だ。銀行口座、携帯電話の契約、保険、勤務先の給与や税務の記録。番号が変われば、照合が必要になる場面が出てくる。

新しい居留証に旧番号が併記されているのは、まさにこの照合のためだ。窓口で番号の不一致を指摘されたら、居留証の裏面を見せれば話が早い。

一方、永久居留証を持っていて更新の機会が少ない人や、長く手続きをしていない人は、2030年末の期限を意識しておく必要がある。期限が近づくほど窓口は混むはずなので、何かの手続きのついでに早めに切り替えておくのが楽だ。

制度の詳細は改定されうるので、実際の手続きの際は内政部移民署の最新の案内を確認してほしい。

こういう見方もできる

韓国では、住民登録番号に埋め込まれていた出生地域のコードを消した。番号に乗っていた情報が差別の原因になりうる、という理由だった。

台湾がしたのは、ある意味で逆の操作である。外国人の番号に乗っていた「外国人であること」の目印を、形式の上から消した。2桁目の8と9は性別とともに外国人であることを示し続けるが、それは英字のように形式チェックで弾かれる種類の違いではない。

番号の形式は、社会のシステムが誰を「普通の利用者」として想定しているかの表明でもある。2文字目が英字だった時代、外国人は台湾の予約システムにとって想定外の入力だった。形式を揃えた2021年は、外国人がシステムの想定内に入った年として読める。

旧式番号が完全に消える2031年に、台湾のどこかのデータベースで最後の「英字2文字」が上書きされる。誰も気づかないその瞬間が、この改革の本当の完成なのだと思う。

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