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オーストラリアの住居・賃貸ガイド——家賃が「週払い」の国で、部屋探しに勝つ方法

オーストラリアで部屋を探すときに知っておきたいエリア別家賃相場・週払いの仕組み・契約の注意点を解説。シドニー・メルボルンの日本人が多いエリア、日本語対応の不動産会社情報まで。

2026-04-10
家賃相場シドニーメルボルン賃貸契約シェアハウス物件タイプ

この記事の日本円換算は、1AUD≒111円で計算しています(2026年3月時点)。為替は変動するので、現地通貨(AUD)の金額を基準にしてください。

「週700ドル」と聞いて、安いと思った。月700ドルなら約7.8万円。東京とそう変わらない。

でもオーストラリアの家賃は週払い。月額に直すと700×52÷12=約3,033ドル。日本円で約33.7万円。東京の感覚で家賃を見ると、桁を読み間違える。

しかもシドニーの空室率は約1%。気に入った物件があっても内覧当日に申し込まないと、翌日には別の人で決まっている。1物件に数十件の申し込みが入ることも珍しくない。日本のように「いくつか見てから決めよう」は通用しない。

最初に知っておくこと——「週払い」と「家具なし」

日本の賃貸との最大の違いは2つ。

1. 家賃は週払い(weekly rent)

オーストラリアでは家賃を「週いくら」で提示するのが標準。支払いも週払いまたは隔週払い。月払いではない。月額に換算するときは「週額×52÷12」で計算する。「×4」で計算すると実際より安く見積もってしまうので注意。

週額(AUD)月額換算(AUD)月額換算(円)
$400$1,733約19.2万円
$600$2,600約28.9万円
$800$3,467約38.5万円
$1,000$4,333約48.1万円

2. 家具なし(Unfurnished)が一般的

シンガポールやバンコクと違い、オーストラリアの賃貸は家具なしが主流。冷蔵庫・洗濯機すら付いていない物件もある。入居時にIKEAやGumtree(中古品売買サイト)で家具を揃え、退去時に売る——というサイクルが定着している。

Furnished(家具付き)の物件もあるが、数は少なく家賃が割高になる。短期滞在なら家具付きを探す価値はある。

物件タイプ——Apartment、Unit、シェアハウスの違い

オーストラリアの賃貸物件は主に4タイプ。日本の「マンション」「アパート」とは分類が違う。

物件タイプ説明家賃目安(AUD/週)
Apartment高層・中層の集合住宅。日本のマンションに近い。プール・ジム付きの物件もある$500〜1,300
Unit低層の集合住宅。Apartmentより小規模で、タウンハウス風の物件もある$450〜900
House Share一軒家やApartmentの一室を借りる形態。光熱費込みの場合が多い$200〜600
Serviced Apartment家具・清掃サービス付きの短中期滞在向け。赴任直後の仮住まいに使われる$800〜1,500+

駐在員の家族帯同ならApartmentの2〜3ベッドルーム、単身ならApartmentの1ベッドルームかUnit。ワーホリ・留学生ならHouse Shareが現実的な選択肢になる。

シドニー——日本人が多いエリアと家賃

シドニーは家賃がオーストラリアで最も高い都市。ただしエリアによって差がある。日本人はノースショアエリア(ハーバーブリッジの北側)に多い。

エリア別家賃一覧

エリア1BR(AUD/週)2BR(AUD/週)3BR(AUD/週)特徴
CBD$850$1,300$1,800利便性最高、家賃も最高
Crows Nest$760$1,020$1,350カフェ街、JP Consultants所在
North Sydney$750$950$1,400日系企業多い、通勤至便
Chatswood$700$900$1,250日本人最多、買い物便利
Neutral Bay$650$900$1,500落ち着いた住宅地

※ 月額換算は週額×52÷12。例: $700/週 → 月約$3,033(約33.7万円)

チャッツウッド(Chatswood)——日本人コミュニティの中心

シドニーで最も日本人が多いエリア。日本食レストラン、アジア系スーパーが集中。駅前にはChatswood ChaseとWestfield Chatswoodの2つのショッピングセンターがあり、日常の買い物で困ることはない。

CBDまで電車で約20分。通勤にも便利な立地。1ベッドルームで$700/週(月額約33.7万円)が目安。

ノースシドニー(North Sydney)——日系企業が集まるオフィス街

CBDのすぐ北、ハーバーブリッジを渡った先。日系企業のオフィスが多く、CBD勤務なら徒歩・電車で数分。ハーバービューの物件もある。1ベッドルーム$750/週、2ベッドルーム$950/週。

クロウズネスト(Crows Nest)——カフェ街の落ち着いた暮らし

ノースシドニーの隣。Willoughby Roadにカフェ・レストランが並ぶ、落ち着いた住宅街。日本語対応の不動産会社Japan Property Consultantsもこのエリアにある。1ベッドルーム$760/週、2ベッドルーム$1,020/週。

ニュートラルベイ(Neutral Bay)——ノースショアの穴場

ノースシドニーとモスマンの間に位置する閑静な住宅街。Military Roadに商店が並び、日常生活は十分。CBDへはバスで15分程度。1ベッドルーム$650/週とノースショアエリアの中ではやや抑えめ。ただし3ベッドルームは$1,500/週と高め。

シドニーCBD——通勤時間ゼロ、家賃は最高水準

市の中心部。タウンホール、サーキュラーキーが徒歩圏。利便性は最高だが、家賃もシドニーで最も高い。1ベッドルーム$850/週(月額約40.9万円)。2ベッドルーム$1,300/週、3ベッドルーム$1,800/週。家族で住むなら郊外の方が現実的。

メルボルン——シドニーより安く、住みやすさは定評あり

メルボルンはシドニーに比べて家賃が大幅に安い。「世界で最も住みやすい都市」に何度も選ばれている都市で、カフェ文化・アート・スポーツが充実している。市内中心部のトラム(路面電車)は無料区間があり、移動コストも抑えられる。

メルボルンCBD——トラム無料区間で生活費を節約

市中心部。Free Tram Zone(無料トラム区間)内であれば交通費ゼロで移動できる。1ベッドルームの家賃は$450〜550/週。シドニーCBDの約半額。

コーフィールド(Caulfield)——日本人学校に近い家族向けエリア

メルボルン日本人学校の最寄りエリア。家族帯同の駐在員はまずこのエリアを検討することが多い。3ベッドルーム$600〜800/週(月額約26.0万〜34.7万円)。

ブライトン(Brighton)——子育て環境重視の高級住宅街

ビーチ沿いの高級エリア。治安が良く、高所得の日本人家庭に人気。3ベッドルーム$700〜1,000/週(月額約30.3万〜43.3万円)。

シェアハウス——ワーホリ・留学生の現実的な選択肢

ワーキングホリデーや留学生にとって、週$700の1ベッドルームは現実的ではない。シェアハウスならシドニーで週$200〜600、メルボルンで週$200〜350で住める。

シェアハウスの探し方は主に3つ。

  • Flatmates.com.au — オーストラリア最大のシェアハウスマッチングサイト
  • Gumtree — 総合クラシファイドサイト。シェアハウスの募集も多い
  • Facebook Groups — 「Japanese in Sydney」「日本人 メルボルン シェアハウス」等のグループ

光熱費込みの物件が多く、契約もフレキシブル(2週間前通知で退去可等)。ただし、内覧なしで決めるのはリスクがある。写真と実物が違う、同居人との相性が合わない、といったトラブルは珍しくない。

賃貸契約——日本との違い

契約の基本

項目内容
家賃支払い週払いまたは隔週払いが標準(月払いではない)
契約期間6ヶ月または12ヶ月のFixed-term(固定期間)
ボンド(敷金)最大4週分の家賃。州の管理機関に預託される
礼金なし
仲介手数料テナント側は通常なし(オーナーが負担)
家具Unfurnished(家具なし)が一般的
光熱費電気・ガス・水道は別途。テナントが契約

日本と比べて良い点は、礼金・仲介手数料がないこと。初期費用はボンド(4週分)+最初の家賃(2週分程度)で済む。ただし家具を揃える費用がかかるので、トータルではそれなりの出費になる。

ボンド(敷金)は州が管理する

日本の敷金との大きな違いは、ボンドがオーナーの手元ではなく州の管理機関(NSW州ならRental Bond Board)に預託されること。退去時の精算でトラブルになった場合、第三者が介入する仕組みがある。日本よりテナント保護が手厚い。

ブレイクリース(途中解約)に注意

Fixed-term契約を途中で解約する場合、ペナルティが発生する。NSW州の場合:

  • 契約前半での解約: 6週分の家賃がペナルティ
  • 契約後半での解約: 4週分の家賃がペナルティ

州によって計算方法が異なるため、契約前に確認が必要。帰国の可能性がある駐在員は、契約書のBreak Lease条項を特に注意して読む。

申し込みは「競争」

空室率約1%のオーストラリアでは、1つの物件に数十件の申し込みが入ることもある。オーナーは複数の申し込みから選ぶ立場にある。

選ばれるためのポイント:

  • 申し込みを早く出す — 内覧当日に提出するくらいの速度感
  • レンタルレジュメを準備する — 収入証明、過去の賃貸履歴、身分証明をまとめた書類。日本にはない文化だが、オーストラリアでは標準
  • 家賃を多めにオファーする — 人気物件では提示額より上乗せして申し込む人もいる

日本語対応の不動産会社

Japan Property Consultants

シドニー・クロウズネストに拠点を持つ日本語対応の不動産エージェント。電話番号は02-9437-3140。英語での交渉・契約に不安がある場合の選択肢になる。

シドニー以外の都市では、日本語対応の不動産エージェントは限られる。メルボルンで部屋を探す場合は、Domain.com.auやrealestate.com.au等の物件検索サイトを使い、直接エージェントに連絡するのが一般的。

まとめ——オーストラリアの部屋探しは「スピード」が全て

オーストラリアの賃貸市場は、日本とはルールが違う。週払い、家具なし、空室率1%。この3つを知らずに渡航すると、最初の数週間で苦労する。

やることは3つ。

  1. 家賃は「週額」で考える — 月額に換算するときは「×52÷12」。$850/週(シドニーCBD 1BR)は月約$3,683(約40.9万円)。東京の感覚で見ると判断を誤る
  2. レンタルレジュメを渡航前に準備する — 収入証明・身分証明・過去の賃貸履歴をまとめておく。現地に着いてから準備していては間に合わない
  3. 内覧したら当日申し込み — 「持ち帰って検討」している間に他の人で決まる。気に入った物件があれば即申し込みを入れる

シドニーのノースショアエリア(チャッツウッド・ノースシドニー・クロウズネスト)は日本人が多く、日本食レストランやアジア系スーパーが揃っている。初めてのオーストラリア生活なら、まずこのエリアで探してみるのが無難。


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