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手続き・届出

フィリピン移住・赴任前の手続き一覧——ACR I-Card・銀行口座・健保、マニラ着任後のロードマップ

フィリピン(マニラ)への移住・赴任が決まったら必要な手続きを時系列で整理。日本側の転出届から、就労ビザ(9g)・SRRV、ACR I-Card取得、PhilHealth加入、銀行口座開設まで解説。

2026-04-05
海外転出届就労ビザSRRVACR I-CardPhilHealth在留届住民税

この記事の日本円換算は、1PHP≒3.4円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(PHP)の金額を基準にしてください。

フィリピンへの移住で最初に戸惑うのが、ビザの種類の多さだ。就労なのか、退職移住なのか、語学留学なのか——それによって取るべきビザが全く違う。

この記事では、移住・赴任のタイプ別にビザを整理し、日本での手続きから現地での生活セットアップまでを時系列でまとめた。

最初に確認:どのビザで入るか

就労ビザ(9gビザ)

フィリピンの企業や機関に雇用される場合のビザ。正式名称はPre-arranged Employment Visa。

申請はフィリピン移民局(Bureau of Immigration: BI)に雇用主を通じて行う。通常、入国はノービザまたはエントリービザで行い、現地でのビザ切り替え手続きを進めることが多い。

就労ビザには合わせて、Philippine Overseas Employment Administration(POEA)の外国人雇用許可(AEP: Alien Employment Permit)が必要。これも雇用主が手配する。

SRRV(特別退職者ビザ)

フィリピン退職庁(Philippines Retirement Authority: PRA)が発行する長期滞在ビザ。退職移住・ロングステイ向け。

主なグレードはClassicとSmile。

グレード年齢条件預金要件
SRRV Classic35歳以上(年金受給者は50歳以上)USD 10,000〜50,000(年齢・年金の有無による)
SRRV Smile35歳以上USD 20,000

フィリピンの物価の安さと気候から、退職移住の目的地として長年人気がある。

観光ビザ(9a)延長での長期滞在

語学留学・短期の現地採用準備などで、当初は観光ビザ(ノービザで30日)からスタートし、延長を繰り返すパターンもある。移民局で1〜2ヶ月単位で延長が可能だが、長期での就労は認められていない。

ACR I-Card(外国人登録証)

フィリピンに59日以上滞在する外国人は、ACR I-Card(Alien Certificate of Registration Identification Card)の取得が義務付けられている。

申請場所と期限

  • 申請先: フィリピン移民局(Bureau of Immigration)
  • 期限: 入国後59日以内(遅延すると罰金が発生)
  • 費用: 約PHP 3,100(カード発行料等含む)

必要書類

  • パスポート原本(コピー含む)
  • ビザ(9gまたはSRRV等)
  • 2×2インチの写真
  • 申請費用

マニラであれば、イントラムロスにある移民局本局(Magallanes Drive, Intramuros, Manila)で手続き可能。地方都市にも移民局の支局がある。

日本側の手続き

海外転出届

渡航14日前から当日までに住民登録地の市区町村で提出。転出届を出すと、国民健康保険の資格が喪失し、国民年金が任意加入になる。住民税は翌年1月1日時点での住所地が課税基準になる。

住民税の1月1日ルール

住民税はその年の1月1日時点で住民票がある自治体から課税される。12月31日転出なら翌年度分は発生しない。渡航タイミングを調整できるなら意識しておきたい。

国民年金の任意加入

転出届と同時に、市区町村窓口で任意加入の手続きができる。日本の将来の年金受給額を維持したい場合は継続加入を検討する。

なお、日本とフィリピンは社会保障協定を締結していないため、フィリピン側の社会保障制度(SSS等)との通算はできない。

マイナンバーカード

2024年5月以降、海外転出後もマイナンバーカードの継続利用申請が可能。転出届と同時に「個人番号カード国外継続利用申請書」を提出する。

在留届

フィリピンに3ヶ月以上滞在する場合、在フィリピン日本国大使館への在留届の提出が義務。外務省ORRネットからオンラインで提出できる。

マニラ到着後の手続き

銀行口座開設

就労ビザ保持者であれば、ACR I-Card・パスポート・住所証明があれば主要銀行で口座開設が可能。

フィリピンの銀行口座開設ガイドにBDO・BPI・Metrobankの比較と手続き詳細をまとめた。

PhilHealth(国民健康保険)への加入

フィリピンの公的医療保険制度。就労ビザ保持者は、雇用主を通じて自動加入になることが多い。

個人加入の場合、保険料は月収の5%(上限は別途定められている)。フィリピン市民と同様のサービスを受けられ、入院費の一部が給付される。ただし、私立病院での全ての費用をカバーするわけではないため、別途民間医療保険の加入も検討したい。

フィリピンの医療・保険ガイドで詳しく解説している。

SIMカード

入国直後に空港でSMART(Prepaid)またはGlobe(Prepaid)のSIMを購入するのが定番。空港のカウンターで当日購入できる。月額プランへの切り替えはACR I-Cardなどの書類が整ってから。

住居

マニラの日本人が多く住むエリアはBGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)・マカティ・オルティガス。BGCはモールやレストランが充実しており、駐在員家族に人気が高い。家賃は物件や広さによって月PHP 25,000〜80,000程度(約85,000〜272,000円)。

時系列チェックリスト

出国2〜3ヶ月前

  • ビザ申請(就労ビザは雇用主経由 / SRRVはPRAに問い合わせ)
  • AEP(外国人雇用許可)の準備(就労の場合は雇用主と連携)
  • 住民税の未納確認と納税管理人の届出(未納がある場合)
  • 日本の銀行・クレジットカードの海外利用設定確認
  • 海外長期滞在用の民間医療保険の検討・加入
  • 在留届のオンライン提出(ORRネット)

出国14日前〜当日

  • 海外転出届の提出(市区町村窓口)
  • マイナンバーカードの国外継続利用申請(転出届と同時に)
  • 国民年金の任意加入or脱退手続き
  • 国民健康保険証の返却

マニラ到着後(2ヶ月以内)

  • 在留届の提出(出国前に未提出の場合)
  • SIMカードの購入(空港で当日可)
  • ACR I-Cardの申請(入国後59日以内に移民局へ — 必須)
  • 銀行口座の開設(BDOまたはBPIを推奨)
  • PhilHealthへの加入(雇用主経由または個人加入)

生活セットアップ(1〜3ヶ月)


制度の詳細は変更になることがあります。各手続きは最新情報を公式機関で確認してください。


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