シンガポールの日本人学校・子どもの教育ガイド——学費から入学手続きまで
シンガポール日本人学校とインターナショナルスクールの選び方・学費を比較。補習校・日本語学習の選択肢、ローカル学校も含めた現実的な教育コストを解説。
この記事の日本円換算は、1SGD≒124円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(SGD)の金額を基準にしてください。
シンガポールへの赴任が決まってから最初に焦るのが、子どもの学校のことだ。
日本人学校に入れるのか、インターナショナルスクールはどこがいいのか、そもそも何月から入学できるのか——。情報が断片的で全体像がつかみにくい。この記事では、シンガポールで子どもを教育する主な選択肢を整理する。
シンガポール日本人学校——在外教育施設として最大規模クラス
シンガポール日本人学校(SJS: Singapore Japanese School)は、世界有数の規模を誇る日本人学校。小学部・中学部があり、日本の文部科学省の学習指導要領に基づいた教育を行う。シンガポールの日本人学校・補習校の情報はKAIスポットでも確認できる。
概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置学部 | 小学部(1〜6年)、中学部(1〜3年) |
| キャンパス | 小学部: ビショップス・ゲート(ブキットティマ),クランジ(西部)の2校 / 中学部: ビショップス・ゲート |
| 入学条件 | 日本国籍を持つ子ども(帰国子女・永住権保持者は個別相談) |
| 入学時期 | 4月(日本の学年暦に合わせた新学期)/ 転入は随時対応 |
学費
| 区分 | 月額目安(SGD) |
|---|---|
| 小学部(入学金別) | 約 500〜700 |
| 中学部(入学金別) | 約 700〜900 |
入学金はSGD 1,000〜2,000程度。年間に換算すると、小学部でSGD 6,000〜8,400(約74万〜104万円)、中学部でSGD 8,400〜10,800(約104万〜134万円)が目安。
駐在員の場合、教育手当に含まれることが多い。現地採用の場合は全額自己負担になるため、生活費の月額設計に組み込んでおく必要がある。
特徴と実態
- 日本語環境が維持できる: 日本の学習指導要領での授業なので、帰国後の学力差が生じにくい
- コミュニティが充実: 日本人ファミリーが多く、保護者同士のつながりができやすい
- 英語力の伸びには限界がある: 授業は日本語中心なので、英語環境での学習機会は補習校・習い事で補う必要がある
インターナショナルスクール——英語教育・多国籍環境を求めるなら
シンガポールには50以上のインターナショナルスクールがある。駐在ファミリーが多く通う代表的な学校をいくつか挙げる。
主なインターナショナルスクール
AIS(Australian International School) オーストラリアのカリキュラム。幼稚部〜高校まで一貫。スクンビット(ビーチロード周辺)エリア。日本人生徒も多く通う。
UWCSEA(United World College South East Asia) 東・西の2キャンパス。IBプログラムで国際大学進学を目指す家庭に人気。学費は最上位クラスで高い。
SAS(Singapore American School) アメリカ式カリキュラム。ノベナエリア。日本人ファミリーの利用もある。
SJIIS(Saint Joseph's Institution International) IB・CIEカリキュラム。カトリック系。バレスティア地区。
学費の目安
| 学校タイプ | 年間学費目安(SGD) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 主要インター校(幼〜小) | 25,000〜35,000 | 310万〜434万円 |
| 主要インター校(中〜高) | 35,000〜45,000 | 434万〜558万円 |
| ※ 入学金・施設費別途 |
月換算でSGD 2,000〜4,000(25万〜50万円)。駐在員の教育手当(会社負担)が前提の水準であり、個人負担では家計への影響が大きい。
入学競争について
人気のインターナショナルスクールは入学待機リストがあるケースも。赴任が決まったら早めに問い合わせるのが得策。シンガポールへの赴任が3〜6ヶ月後であれば、今すぐ連絡してもよいくらいの感覚。
補習校・日本語学習——インター校に通いながら日本語を維持
インターナショナルスクールを選ぶ場合、日本語力が落ちていく問題がある。帰国後の進学を考えるなら補習授業校の利用が有効。
シンガポール補習授業校
MERLIONが運営する補習授業校があり、土曜日に日本の国語・算数・社会・理科の授業を受けられる。インター校に通いながら日本の学習カリキュラムを維持するための選択肢として多くの家庭が利用している。
月謝はSGD 100〜200程度(学年・授業数による)。
日本語学習塾・個別指導
補習校だけでは足りない場合、個別指導塾を利用するケースも。シンガポール市内には日系の学習塾があり、受験対応・国語強化など目的に応じた指導が受けられる。
ローカル学校という選択肢
永住権保持者や長期滞在者で、ローカルの公立学校(Government School)への入学を検討するケースがある。
シンガポールの公立学校は学力水準が高く、特にSTEM教育の充実で知られる。ただし授業言語は英語(一部中国語)で、日本語環境はない。PSLE(小学校卒業試験)など独自の進級・選抜制度があり、システムを理解した上での判断が必要。
外国人がローカル学校に入学するには個別の申請が必要。空き枠が前提で、希望の学校に入れる保証はない。
学校選びのポイント——何を優先するか
| 状況 | 向いている選択 |
|---|---|
| 数年で帰国が決まっている | 日本人学校(帰国後の学力差が出にくい) |
| 将来的に海外就職・国際大学進学を考えている | インターナショナルスクール |
| 長期滞在 or 永住権取得予定 | ローカル学校 or インター校+補習校の組み合わせ |
| 英語力も日本語力も維持したい | インター校+補習授業校 |
「どれが正解か」は家庭の状況によって変わる。赴任期間の見通し・子どもの年齢・帰国後の進路計画を軸に選ぶと判断しやすい。
教育費はシンガポールの生活費ガイドの中でも最大項目のひとつ。住居費と合わせて月額コストを試算しておくと、赴任後の家計管理がスムーズになる。学校エリアと住む場所を合わせて検討するなら、シンガポールの住居・賃貸ガイドも参考に。
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