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手続き・届出

タイ移住・赴任前の手続き一覧——転出届から現地到着後まで全部まとめた

タイ・バンコクへの移住・駐在が決まったら必要な日本側の手続き(転出届・年金・保険・住民税・マイナンバー)と、タイ到着後にやることを時系列で整理。Non-Immigrant B・WP・リタイアメントビザ保持者向け。

2026-03-28
海外転出届年金健康保険住民税マイナンバー在留届ビジネスビザ

タイへの赴任や移住が決まったとき、現地の準備と同じくらい面倒なのが「日本側の手続き」です。

転出届、年金、健康保険、住民税、マイナンバー——。どれも役所や年金事務所に行く必要があり、手続きの順番やタイミングで損得が変わります。

この記事では、タイに渡航する前に日本で済ませる手続きと、到着後にやることを時系列で整理しました。

まず確認:海外転出届を出すかどうか

全ての手続きの起点になるのが「海外転出届」です。これを出すかどうかで、年金・保険・住民税の扱いが全て変わります。

海外転出届とは

1年以上海外に住む予定がある場合、住民登録をしている市区町村に「海外転出届(転出届)」を提出します。届出をすると住民票が除票され、その自治体の住民ではなくなります。

タイへの赴任や現地採用は通常1年以上の滞在になるため、ほぼ全員が対象です。リタイアメントビザでの移住も同様。

届出の期間: 渡航予定日の14日前から当日まで。届出をしなかった場合、住民基本台帳法により5万円以下の過料が科される可能性があります。

届出先: 住民登録をしている市区町村の窓口。郵送で受け付けている自治体もあります。

出すとどうなるか

項目転出届を出した場合出さなかった場合
住民票除票される残ったまま
国民健康保険脱退(保険料の支払い停止)加入のまま(保険料が発生し続ける)
国民年金強制加入ではなくなる(任意加入を選べる)強制加入のまま
住民税翌年1月1日時点で除票済みなら翌年度は非課税課税される
マイナンバーカード継続利用の手続きが必要そのまま利用可能
国内の選挙権なくなる(在外選挙人名簿への登録が必要)あり

駐在員の場合、会社の人事部門が手続きの段取りを案内してくれるケースが多いです。現地採用やリタイアメント移住の場合は、自分で全て進める必要があります。

国民健康保険——転出届で自動的に脱退

海外転出届を出すと、国民健康保険の資格を喪失します。手続きは転出届と同時に行われるケースが多く、別途の届出は不要な自治体がほとんどです。

脱退後の医療費

タイの医療費は私立病院と公立病院で大きく差が開きます。日本人がよく利用するバムルンラード病院やサミティヴェート病院は私立の国際病院で、風邪でTHB 3,000〜5,000(約13,000〜22,000円)程度。入院するとTHB 50,000/日以上も珍しくありません。

保険の選択肢は以下の通りです。

  • 海外旅行保険(長期プラン): 渡航前に加入。日本語サポートとキャッシュレス対応があるプランが便利
  • タイの民間保険: タイの医療保険は外国人にも開放されており、年間THB 20,000〜50,000程度から加入可能
  • クレジットカード付帯保険: 補償期間が90日程度のものが多く、長期滞在には不十分

タイでは就労ビザ取得に社会保険(Social Security Fund)への加入が義務付けられていますが、カバー範囲が限定的なため、民間保険の併用が一般的です。

会社員(社会保険加入者)の場合

日本の会社から駐在で赴任する場合、会社の健康保険(社会保険)がそのまま継続するのが一般的です。

国民年金——「任意加入」という選択肢

海外転出届を出すと、国民年金の第1号被保険者(強制加入)ではなくなります。保険料を払う義務はなくなりますが、その分、将来の年金受給額が減ります。

任意加入制度

海外に住む20歳以上65歳未満の日本国籍の方は、「任意加入」を選ぶことができます。

手続き先: 住民登録をしている市区町村の窓口(転出届と同時に手続き可能)

必要なもの:

  • 国民年金被保険者関係届書(申出書)
  • 基礎年金番号がわかるもの(基礎年金番号通知書、年金手帳等)
  • 本人確認書類

日本とタイの社会保障協定はない

日本は約25カ国と社会保障協定を結んでいますが、タイとは締結されていません。タイの社会保険(Social Security Fund)と日本の年金制度は独立しています。

タイで就労する場合、Social Security Fundへの拠出(給与の5%、上限THB 750/月)が義務付けられていますが、給付はタイの制度として独立しており、日本の年金とは合算できません。日本の年金額を維持したい場合は、任意加入を検討する価値があります。

会社員(厚生年金加入者)の場合

厚生年金に加入している会社員が海外駐在する場合、通常は厚生年金がそのまま継続します。

住民税——「1月1日ルール」を理解する

住民税は、その年の1月1日時点で住民票がある自治体から、前年の所得に対して課税されます。

具体例

  • 2026年3月にタイへ転出 → 2026年1月1日時点では日本に住民票がある → 2026年度の住民税は支払い義務あり
  • 2026年12月31日までに転出完了 → 2027年1月1日時点で住民票なし → 2027年度の住民税は非課税

転出のタイミングが12月か1月かで、1年分の住民税(数十万円)の差が出ます。

納税管理人の届出

出国時点で未納の住民税がある場合、「納税管理人」を届け出る必要があります。親族を指定するのが一般的です。届出をしないまま出国すると、納税通知が届かず延滞金が発生する可能性があります。

マイナンバーカード——海外でも継続利用が可能に

2024年5月27日から、海外転出後もマイナンバーカードを継続して利用できるようになりました。

海外転出届を出す際に、窓口で「個人番号カード国外継続利用申請書」を提出してください。手続き期限は国外転出予定日の前日まで。手続きをしなかった場合はカードが失効します。

在留届——タイ到着後の最初の手続き

タイに3ヶ月以上滞在する場合、在タイ日本国大使館に「在留届」を提出する義務があります。外務省のORRネット(オンライン在留届)から提出可能で、渡航の90日前から届出できます。

在留届を出しておくと、政変・洪水等の緊急時に大使館から安否確認や避難情報が届きます。タイは洪水や政情不安が発生することがあるため、実用的な意味が大きいです。

確定申告——出国前に済ませるか、納税管理人を立てる

年の途中で退職してタイに移る場合、会社で年末調整ができないため、出国前に「準確定申告」を行うか納税管理人を選任します。

非居住者になった後も日本国内に源泉がある所得がある場合は、引き続き日本での確定申告が必要です。

タイ到着後にやること

  • 銀行口座の開設: Bangkok Bank・KBank・SCBのいずれか。Work Permitがあれば開設可能
  • SIMカードの契約: AIS・TrueMove H・dtacの3キャリア。空港でツーリストSIMを購入し、後日長期プランに切り替えるのが定番
  • 住居の契約: スクンビットの日本人エリアか、それ以外か。予算と通勤先で決まる
  • 90日レポートの準備: タイに90日以上滞在する外国人は、90日ごとにイミグレーションに届出が必要(オンラインで可能)

出国前チェックリスト(時系列)

出国2〜3ヶ月前

  • 納税管理人の届出(住民税の未納がある場合)
  • 確定申告の準備(年の途中で退職する場合)
  • 運転免許の期限前更新(有効期限がタイ滞在中に切れる場合)
  • 銀行・クレジットカードの非居住者対応を確認
  • 海外旅行保険の検討・加入
  • 在留届のオンライン提出(ORRネットで渡航90日前から可能)
  • 国際運転免許証の取得(タイで運転する予定がある場合)

出国14日前〜当日

  • 海外転出届の提出(市区町村窓口)
  • マイナンバーカードの国外継続利用申請(転出届と同時に)
  • 国民年金の任意加入手続き(希望する場合、転出届と同時に)
  • 国民健康保険証の返却

タイ到着後

  • 在留届の提出(出国前に済んでいない場合)
  • 銀行口座の開設
  • SIMカード・携帯電話の契約
  • 住居の契約
  • 90日レポートのスケジュール把握

タイ生活のカテゴリ別ガイド

手続きの詳細は自治体によって異なる場合があります。転出届を出す前に、住民登録をしている市区町村のウェブサイトや窓口で最新の情報を確認してください。

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